日々のパン 2022年8月号

一粒の麦

 

主人が突然倒れた。牧師になって13年、仕事量も段々増えてきた。どんな職業の人でも周りの人から見えない仕事が沢山ある。

気分転換に二人でコーヒーを飲みに行った。お店を出てから車を止めているところまで歩いていると、、、私「なんでこんな所にブランコあるんやろう?ブランコ乗ろう!」と夫に声をかけた。公園でもないところにポツリとブランコがあった。大人が三人は乗れる木のブランコだった。いい大人がブランコに乗ってゆらゆら揺れていた。10分も経たないうちに、「なんか酔ってきたな~酔いやすなったんやろか?」と二人で顔を見合わせた。あ~やっぱり疲れた顔してるな!と思った。いつもだとお互いアホなことベチャクチャ喋ってるのに、簡単に声をかけられそうにもなかった。

夫婦二人三脚の仕事である。今までも色んな危機を乗り越え七転八倒してきたけど、今回はそうもいきそうにない。時間がかかりそうだ。「ま~ぼちぼちやりましょう!」と声をかけた。

逆光の中、私が車の運転をして家に帰った。

よっしゃ、あなたの好物のベーコンエピでも焼きましょ!エピとはフランス語で「麦の穂」という意味です。フランスパンのパリッとした生地を細長く成形し切り込みを入れ左右に開きます。見た目がそのまま麦の穂に似ているとこらから名前がつきました。

【聖書の言葉】「一粒の麦がもし地に落ちて死ななければ、それは一つのままです。しかし、もし死ねば豊かな実を結びます。」

 

文字通り、本当に死ぬのではない。大変な中を通っている人達にとっては、死んだも同然な心境でしょう。

しかし、聖書は「豊かな実を結びます」と言っています。神様を信じる人は誰でもこの祝福に預かっています。きっとハーベストは来る!

 

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