日々のパン 2022年6月号

プクプクな~れ!

ニュースなどを見ていると、農家さんや物作りなどをしている人たちがよくこんな事を言っています。
「大きくなーれ、大きくなーれ、美味しくなーれ、美味しくなーれと声をかけながら、てしおにかけて育てるんですよ!じゃあ美味しくて大きい実がなるんですよ。」とか「この子」(人ではないのに)と声をかけたり、「嫁に出すのと同じですよ」とまるで人に声をかけ、育ているようです。

私は、天然酵母を育てパンを焼いています。レーズン酵母ならば5日から10日ほどで酵母が出来ます。その酵母で元種を3日ほどかけて作ります。そして、やっとパンを焼ける準備が出来るのです。一度作った元種は種つぎ(フィーディング)をし、ずっと使うことが出来ます。
この酵母を育てている時に、発酵しますので、シュワシュワ、プクプクと泡が出てきます。
プクプクな~れ、プクプクな~れ、元気に発酵し~や~」と思わず私も声をかけてしまいました。
水の中にドライレーズンを入れてなにも変化のないところから、プクプク、プクプク泡が出てきてまるで息を吹き返したようでとても面白いのです。
てしおにかけて育て、成長していく過程を見ているようでちょっとした満足感が出てきます。その酵母で焼き上げたパンは、特別な美味しさを感じます。手間ひまかけて作る喜び!!が湧いてくるのです。

北米等では、サワードー(粉で作る天然酵母・酸っぱい酸味のあるパン)に名前をつけたりするんですよ。私のサワードーちゃんにも名前をつけています。

神様も、私達の人生の中で一緒に歩いてくれたり、「もうあかん歩かれへん」って思う時でも背負ってくれたり、いつも親しく名前を呼んで共にいて助けてくれたりして、私達の成長を見守って下さっています。神様の「日々のケア」によって生かされています。

【聖書の言葉 「わたし(神様)は決してあなたを離れず、また、あなたを捨てない。」】

✳︎来月は、ゲストによるエッセイです。ご期待下さい♪

 

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